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 東電が大規模なリストラか。50歳超役職者 福島送りの理由

東京電力は、福島第一原発事故当時50歳以上だった役職社員全員を、来年4月からの実施を目標に、福島県内での復興業務に当たらせることを決めました。

参考:東電 50歳超、福島転勤命ず 事故当時の役職者対象 – 産経新聞

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以下、上記記事より抜粋。

転勤後は賠償、除染、廃炉などの作業を担当する。併せて、福島勤務の社員の給与を上乗せするなど待遇改善策も導入し、社員の士気を高める。年内にまとめる総合特別事業計画(再建計画)に盛り込む。

東電は組織の効率化の一環として、10ある支店を全廃し、それに伴って出る千人程度の人員を福島の復興業務に充てる方針。経験豊富なベテラン社員に現場をリードしてもらい、復興を加速するのが狙いだ。

役職を解いた上で、本人の同意を前提に福島に転勤してもらう。来年4月からの実施を目指しており、定期異動時に転勤してもらう計画。年間150人程度が対象になる見通しという。役員は対象外。

さらに以下の記事によれば、福島に転勤する社員は給与アップ等の待遇改善もあるそうです。

参考:東電、55歳以上の全役職者投入 福島復興を加速 – 徳島新聞

東電の現在

さて、この件についてネット上では「新たな大規模リストラ策」との見方が広がっています。

断片的に報道されているのでご存じの方も居られると思いますが、燃料費の値上がりによって東京電力の経営状況は現在火の車です。

9月の中間決算では、一応最終損益は6161億円の黒字となっていますが、これは原子力損害賠償支援機構の交付金6662億円と固定資産売却益742億円を特別利益に計上しているためで、これらは継続的に発生する利益ではありません。

電気代の値上げにより6月の決算に比べれば経営は改善していますが、特別利益を除けば未だ1000億円以上の赤字です。

刈羽原発再稼働が来年7月から計画されていますが、何らかの問題が発生して計画が頓挫してしまう可能性もあり、東京電力にとっては予断を許さない状況です。


こういった背景に対し、これまで東京電力は社員給与の3割削減や不動産売却などで対応してきましたが、それともう一つ、大規模な人員削減も行ってきました。

2011年の原発事故後、今年の11月までに2400人以上の人員削減を行い、今年末までに更に1000人の削減を計画していました。

一方で、福島で復興に当たる若手や中堅社員も放射能による健康被害等を恐れ流出し、人手不足にも悩まされているそうです。

「福島送り」は新たなリストラ策?

そこで今回明かされた、「50歳超え役職社員の福島送り」策です。

さらなる経営改善のために、東電の10の支店を全廃し、それによって出た1000人程の人員を福島復興業務に当てるのです。

2011年の事故当時50歳を超えていた役職社員は、役員を除いて全員が福島転勤の対象で、年間150人程が送られるということです。

支出全体に対する人件費の割合は1割程で、支出の大半を占める燃料費に比べれば大した額ではありませんが、それでも電気代値上げを消費者に強要する以上、何もしないわけには行きません。

東電の50歳以上の役職者の平均年収は、給与が3割削減された現在でも1000万円前後。
福島に”左遷”することで、その多くは退職することになるでしょう。

また、福島で任に就く一部については、誰もやりたがらない仕事を引き受けてくれるということで、技術者不足に悩まされる現地の助けになるでしょう。

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依頼退職の場合、退職金の上乗せなどにより出費が大きくなります。
ですが、「福島送り」を拒んで自己都合退職した場合には、いくらか減額することが出来ます。

元々退職金が高額な役職社員に、できるだけお金を掛けずに辞めて貰うには今回の策は打って付けということです。

まとめ

今回この記事を書くために改めて東電の現状を調べてみましたが、殆ど八方塞がりに陥っているように見えます。
大規模な人員削減により、加速度的に破滅に向かっているようにも思えます。
かと言って、人を繋ぎ止められるほどのお金の余裕は今の東電にありません。

福島にまともな技術者がいなくなった時、誰が後処理を行うのでしょうか。

全ては刈羽原発の再稼働に掛かっていますが、それも今の世論の流れではどうなるか分かりません。

なんだか背筋が寒くなりますね。

それでは。


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